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リウマチ(リュウマチ)治療 Q&A

リウマチ(リュウマチ)治療、薬、副作用のあらゆる疑問にお答えします。

自由が丘整形外科を受診した多くの患者さんたちの実際のリウマチ体験談や質問をまとめてみました。

日本のリウマチ(リュウマチ)治療の典型的なパターンがよくわかると思います。
新聞などの最新の情報によれば、リウマチ(リュウマチ)は今や薬でよくなる病気になったはずなのに、実際にはリウマチ(リュウマチ)の症状がなかなかよくならないのはなぜなのか。リウマチの治療上の問題点をわかりやすく説明していきたいと思います。

Q リウマチで有名な大学病院も受診してみたが、あまりよくならないのですが。

Q リウマチで名医といわれる大学教授の外来を受診してみたのですが、3分診療どころか1分診療で眼をあわせてもらえず、がっかりしました。

A  リウマチ科と看板を出していても、片手間にみている程度のところも多く、あたりはずれが大きいため、どうしても名の通った大学病院のリウマチ科に患者さんは集中してしまいます。私も数年間、東大病院整形外科のリウマチ診療部門で診察していましたから事情はよくわかります。

 もちろん、日本の大学病院は研究分野では世界トップクラスですし、名医と呼ばれ優秀な医師が多いのですが、研究や入院患者の管理など忙しすぎるため外来でひとりひとりの患者さんを丁寧にみていくのは時間的に困難な状況にあります。特にリウマチのような特殊な疾患では、薬剤の副作用に厳重な監視の眼を常に光らせておく必要があるため、個人に応じた最適量の薬の調節を行っていくのにはとても、十分な時間がとれないという制約があります。

 また、大学病院は研究がもっとも大事な仕事なので、外来診療などで実績をあげてもあまり評価はされませんし、給料があがるわけでもないことも大きな要因です。

 反対に、もし薬の副作用などで死亡者などが出たりすれば、新聞に出たり、大変な責任を問われますからどうしてもほどほどのところで無難な治療をということになってしまいます。

 私のように、欧米での標準治療にならった薬の使い方(日本では大胆な治療とされてしまいますが)をするのは大学病院や公的病院では非常に困難な状況です。

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Q 薬がきいてCRPがよく下がっている(0.2−0.5)ので、先生からは良くなってよかったねと言われている。自分としてはまだかなり痛みがあり生活に支障が大きい。しかし、血液検査の数字が低いので、あなたはこれだけよくなれば十分だと言われてしまいそれ以上の薬を使ってもらえないのですが。

A リウマチ医のなかには、血液データばかりみていてあまり、人間としての患者さんに興味のない先生もいます。なかには、血液検査おたくのような先生もいて、MMP3だのIL1,IL6だのなんとか抗体だのと、調べまくってわけのわからない説明をするだけでいっこうに痛みをとってくれない先生などもいます。
 また、10年前のリウマチの治療レベルではCRPが1.0以下であれば上出来という感覚があり、いまでもそれで満足してしまう先生が多いのです。

 私の場合、痛みをゼロにすることがリウマチ医としての使命と考えていますからCRPが低かろうが痛みや腫れがある限り、治療が不十分だと考えます。実際、CRPが0.2−0.3以下にもかかわらずMTXや注射薬を投与または増量することでさらによくなったケースはいくらでもみられます。逆に、数字がひどく高い割にあまり痛がらない人なども、ときにみられます。

血液データはあくまでも目安に過ぎないことを忘れてはいけません。 

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Q ステロイド剤で何とか痛みは治まっているが、このまま続けると副作用が心配です。
最近顔に脂肪がついて丸くなってきたのですが。

A  いつまでも痛みをとってくれない先生よりは、ステロイドの注射などでとりあえず痛みをとってくれる先生はまだましといえます。
ただし、MTXやその他のリウマチ薬が効いてくるまでのつなぎ、または不十分な場合の補完的な使い方をすべきです。プレドニン1日5mgでも少量といわれますが、長期的にはさまざまな副作用を全身の臓器に及ぼします。私は完全中止または1日3mg以内を目標に治療しています。

 10mg程度のプレドニンを10年以上使用された患者さんは、眼には見えなくても、全身の臓器・組織の毛細血管の老化(動脈硬化)が進んでいます。

 特に高齢のかたに長期のプレドニンによる骨粗鬆症が加わると、腰骨や骨盤の骨などが、ほとんど転んだりした覚えもないのに骨折してしまったりするような例がみられます。このような状態になると、いくらよく効くリウマチ剤があってもあまり意味はなく、ことばは悪いのですが私はリウマチのエンドステージ(末期)と呼んでいます。末期というのは、普通癌などに使う言葉です。私がこういう言葉をなぜ使うかというと、肺炎などの感染症、心血管、脳血管障害、寝たきりにいたる骨折のいずれかの合併症を起こして、数年以内に死亡される率が非常に高いからです。

 やや酷ではありますが、ご本人およびご家族にいつ命をおとしてもおかしくはないということをお話しています。このような悲惨な患者さんを出さないために、いかにしてプレドニン以外の薬で安全に痛みをとるか全力を傾けて努力しているわけです。

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Q MTX(=メトトレキサート、リウマトレックスなど)が効いてはいるが、まだ痛み・腫れが残っており、年々、少しずつ変形が進んでいるようだ。

  何度もいうようにMTX8mg(1週間にリウマトレックス4カプセル)以下ではとてもじゅうぶんな効果が得られません。私の投与経験(数百名)からいうと、日本人の場合およそ30−40%の患者さんは10mg以上のMTXを必要とします。

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Q 少しでも良くなりたいので、エンブレル、レミケードなどの最新の注射薬を使ってみたいと主治医の先生に相談してみたところ、まだあなたには必要がないと言われてしまい使ってもらえないのですが。

  日本で保険適応になったのは、レミケード2003年(米国1999年)がやエンブレルが2005年(米国1998年)です。欧米では日本に先立ってすでに、4−7年間広く使用されてきました。すでにその時点で、その安全性と目覚しい効果が実証されているわけです。

 私もこの2つの薬を使用してみて、使えば使うほど、副作用が少なくよく効くいい薬だという実感を深めました。もちろん最初は誰しも、使用経験がないわけですから、慎重になるのはわかります。治験の結果と全世界での実績を信じて使用するしかありません。

 私は関東労災病院での4年間で合計約80名のかたに、この2剤を投与してきました。(メーカーによれば医師ひとりあたりの投与症例数としては全国でも最も多いのではないかとのことでした。)

 その間、どんな患者さんがどんな反応を示すのか、どんな人に効きやすいか、患者さんが教えてくれるさまざまな変化、反応、副作用(かゆみ程度の軽いものから、重篤なカリニ肺炎まで)を毎日のように経験しています。その結果、現在ではこれらの薬のいろいろな癖を知り、使用に習熟していると同時に、MTXと同様この薬を信頼するようになりました。同時にどのような使用法が危険かも熟知しています。

 ですから、日本の他のリウマチ専門医と比較し、私がこれらの薬剤を投与するしきいはかなり低くなっています。これは、欧米でのリウマチ治療のトレンドとまったく同様の流れになっています。

 その最大の理由は私のみるリウマチ患者さんには全員によくなってもらいたいという思いからです。これらの薬剤を多く使用することで保険で査定されるリスクなどもあり、私の収益にはたいしてなりません。

 しかし、今までほかのところで治療してもよくならなかったのに、自由が丘整形外科で治療して本当によくなったと、毎回言ってもらえる患者さんの笑顔より素晴らしい報酬がほかにあるでしょうか?

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Q エンブレル、レミケードが効いてだいぶ楽になったが、まだ痛み・腫れが残っている。主治医の先生からはもう次の手はないと言われたが、このままいくと変形が進んでしまいそうで心配だ。

Q エンブレルやレミケードを使ってみたいが主治医の先生は、まだ数人にしか使ったことがないらしく何となく不安がある。

A どちらの薬剤も非常によく効くのですが、投与量というもうひとつの大きな問題があります。自由が丘整形外科では、エンブレルであれば1アンプル(=25mg)週一回から開始し、効果不十分であれば週2回に増量します。これは、欧米での投与量と同等です。

 エンブレルはこれ以上の増量は認められていないので、まだ症状が残る場合には、MTXの増量の余地があれば増量し、それでも足りなければステロイド(プレドニゾロン)で補うしかありません。

 レミケードの場合、体重あたり3mg/kg (=ほとんどの場合2バイアル)を8週おきに投与しますが、効果不十分な場合、欧米では間隔を縮めるか、3−4バイアルに増やす(最大10mg/kg)のが普通です。

 しかし、日本ではこれが認められていないため、エンブレルに比較し不利な点になっています。(現在治験中とのことで数年内に認められると思いますが)

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Q レミケード(またはエンブレル)の治療をうけているのだが、担当の先生から日本でカビによる肺炎の合併症が多発しているときいた。

そのためのチェックということで、ベータDグルカンとかKL6とかいう難しい名前の血液検査を毎月受けなければいけなくなった。血管がなかなか出ないので毎回痛い思いをするだけではなく、太い注射器で2本も採血されてしまう。ただでさえ貧血があるのに血がなくなってしまうのではと心配になってしまう。

検査代もかなり高くばかにならない。

A カリニ肺炎(カビによる肺炎)はかなり死亡率が高く(20−40%といわれている)発症すれば入院してICUにはいり、大量のステロイド剤を使うなどかなり大変な治療になってしまい、リウマチ治療どころではなくなってしまいます。私の患者さんのなかでも、2名のカリニ肺炎が発生しました。幸い、診断が早くその後の治療も適切であったため、だいじにはいたりませんでしたが何らかの対策が必要と考えました。私の症例を含む全国の多くの症例報告を集めた研究会が開かれ私も参加しました。

 以後、私の場合、レミケード・エンブレルを投与する患者さんには、最低3ヶ月間、カリニ肺炎の予防薬(ST合剤=商品名バクタ、バクトラミン2−4錠/週)を服用してもらっています。以後、カリニ肺炎の発症はありません。

 また、ST合剤による副作用もいっさいみられていません。(これもMTX同様、私の患者さんの場合、葉酸が十分に投与されていることが大きいようです。)

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Q 飲み薬のなかではMTX(=メトトレキサート、リウマトレックスなど)がもっとも良く効くと聞いたので、使ってみたいが主治医の先生にはあなたは肝炎があるので使えないと言われてしまった。

Q 飲み薬のなかではMTX(=メトトレキサート、リウマトレックスなど)がもっとも良く効くときいたので、使ってみたいが主治医の先生にはあなたは肺に間質性の変化があるので使えないと言われてしまった。
それでは、注射薬はどうかと聞くと、そちらも間質性肺炎の危険が大きいので絶対にだめだと言われてしまい、絶望的な気分になっている。このままプレドニンづけ(毎日10mg)の状態で将来長生きできるのかと不安でたまらない。

A 現在のところ、MTXにまさるリウマチの内服薬はありません。効果対副作用の比率から言えば、もっとも副作用が少なくよく効く薬だともいえます。MTXという薬があまりにも他剤にくらべ圧倒的に効果が大きくこれにかわるような薬剤がないため、この薬を使わないと決めてしまうことは、私にいわせればリウマチの治療をあきらめてしまうという意味に等しくなります。(実際にはアラバ=レフルノマイドという薬剤もあるのですが、あの間質性肺炎騒動以来、普通の日本の先生でこの薬剤を使いこなせる先生を見つけるのは至難の業です。)

 合併症があるから、単純にダメというのではなく、合併症をMTXによって悪化させるリスクとリウマチが良くなるベネフィットと比較して決断を下す必要があります。医師国試の○×問題に答えているわけではないのですから。

 私にとって、MTXの絶対の禁忌は、中等度以上の腎機能障害と妊娠だけです。MTXが関節炎と同時に間質性肺炎にも著効した例などもみています。

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Q MTX(=メトトレキサート、リウマトレックスなど)をはじめたのだが、服用した日に気持ち悪くなってもどしそうになった。強い薬と聞いていたので怖くなり止めてしまった。先生に相談してみたところ、やはりあなたにはあわないようだと言われ中止することになった。
かわりにアザルフィジンという薬を使っているがその後リウマチはどんどん悪化しているようだ。

Q MTX(=メトトレキサート、リウマトレックスなど)を使い始めたところ、4週間後の血液検査で肝機能の数字が上がっていると言われ中止した。やはりリウマチは悪化している。

A もしこのページを読んでおられるリウマチ専門医がおられれば、これだけは口をすっぱくしてお願いしたいことです。MTXを使うときは最初から必ず葉酸を併用してください。
葉酸というビタミンは健康な人でも欠乏状態にあることが多く、そこに、MTXが投与されると高率に胃腸障害・肝機能障害がおこされます。起こしてから、葉酸を投与する先生が多いのですが一度気持ち悪くなってしまうと、患者さんはやっぱり強い薬なんだという強い恐怖感をもってしまい、それきりやめてしまう率も高くなります。その時点でリウマチがなおるチャンスを奪ってしまうことになります。

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Q MTXを使っていてよく効いていたのだが、空咳がつづくので、胸のレントゲンをとってみた。異常はなかったが間質性肺炎の危険があるということで中止になってしまった。

A MTXの副作用はいろいろありますが、これを説明するキーワードは粘膜障害です。胃腸障害、口内炎、口唇炎、腟粘膜からの出血など多くの副作用はこれで説明がつきます。

 のど(咽頭や喉頭)もごたぶんにもれず表面は粘膜ですから、ものがのみこみにくいとか、いがいがする、空咳などの訴えはしじゅうみられます。

 すぐに、肺炎かと大慌てせず、胸のレントゲンや血液検査から肺炎の可能性が低ければ、葉酸を投与していなければ追加、また、症状がひどくなければ対症療法で経過をみるべきです。

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Q リウマチが専門で有名な先生にかかっている。早期発見、早期治療が重要だといわれ、まだ保険のとおらないというCCP抗体という検査をすすめられた。
 結果が陽性だったので、まずは弱い薬からはじめましょうということでリマチルという薬を毎日1錠飲んでおり、3ヶ月たつが効いた感じはなく痛みをいっこうにとってもらえない。

Q 55歳女性。朝、両手がこわばるなどの症状があり、大学病院のリウマチの先生にみてもらった。新しくできたという早期リウマチの基準をみたすということで、早期治療をはじめた。モーバーという薬と漢方薬を処方されたのだが、何となく気がすすまず、まったく飲んでいなかった。
 症状は知らないうちになくなってしまったので、再診したときよくなったと話すと先生はひどく喜んでいる様子で、学会にも報告するとのことだった。申し訳なくて、とても、実は薬はまったく飲んでいなかったとは言い出せなかった。

A 結局早期発見しても、効かない薬で治療するのでは意味がありません。

最新の臨床研究の結果によれば、ますます、第一選択薬としてMTX以外の薬を選ぶ必要性の根拠が希薄になっています。

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Q リウマチの発症を防ぐ方法は何かあるのでしょうか?

A 発症の原因の60%以上が遺伝子でプログラムされており、ウイルス感染やストレスなどの環境因子は発症のきっかけになるのに過ぎないというのが定説で、いままで、発症を防ぐ方法はないとされていました。
 しかし、最近になり、くすりで発症予防ができる有力な証拠が発表されました。 

 オランダ、ライデン大学のH.Dongenらの画期的な臨床研究により、ほんとうに症状がではじめの段階で、MTXをがっちり投与してしまえば小さいうちに病気の火を消して高率にリウマチの発症を抑えることが可能なことが明らかになったのです。→ 研究の要約はここをクリック

 ただし、この早期MTX投与は軽いリウマチっぽい症状のある人全員に行うわけではありません。

 本当のリウマチに進行する見込みの高い人を判別して投与する必要があるのです。

 今までは、これを判別する良い方法がなかったため、実はほっておいても自然によくなってしまうようなタイプのひとや、変形が進むような本当のリウマチには進まない人にまで、余計な治療を与えてしまう恐れがあったため、なかなか本当の早期治療に踏み切るのには難しい面があったわけです。

 今までのリウマチ因子検査よりはるかに鋭敏に、正確にリウマチの発症を予測できる血液検査が CCP抗体 という検査です。タイミングのいいことに、この4月から保険で700円程度(3割負担の場合)でできるようになりました。まだ調べていないかたは是非調べてみることをおすすめします。

 この検査ができてから、日本リウマチ学会が苦労して作成した早期リウマチ診断基準なるものは、まったくの無用の長物になってしまいました。(当初からあまり意味のないものでしたが)

 もし、CCP抗体が陽性で、リウマチっぽい症状が多少なりともあれば、MTXを即座に投与し症状が消失するまで続けるのが、現在の私の方針になっています。

 日本の普通の先生であれば、CCP抗体陽性と出ても、せいぜいアザルフイジンやリマチルの投与、よく勉強していて勇気の多少ある先生であれば週2−3カプセル程度のMTXを出してくれるのがおそらく精一杯のところでしょう。

 この研究で使われている、MTXの投与量は、開始量が15mg/週 最大30mg/週まで増量というものですから、私のように10mg〜28mgのMTXを常時使用し、その使用に習熟している医師でなければ日本で実行するのはまだ難しいと思われます。

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Q 膝の腫れがひどく、滑膜切除という手術をすすめられている。内視鏡なので危険は少ないという説明だがほんとうによくなるのか心配だ。

A いまでも熱心に指・ひじ・膝などの滑膜切除をやっておられる先生には申し訳ありませんが、私の見解ではいまやリウマチに対する滑膜切除という手術は過去の遺物といっていいと思います。

 MTX、エンブレル、レミケードなどの薬がよくきくと、人によっては数週間のうちにパンパンに腫れた関節が眼に見えてひいていきます。

 以前このような時期にひじや膝の人工関節手術のため関節をあけて眼で見てみる機会がありました。勢いの強いリウマチでは増殖して赤褐色に充血している滑膜が、茶色のぐちゅぐちゅの残骸のようにちじんでしまっているをみて驚いた覚えがあります。

 このように、いまや、薬で安全に滑膜切除ができる時代になったわけです。

 わたしもむかしは、関節鏡で膝の滑膜をむしりとって集めてビンにいれて、「 ほらこんなにたくさんお掃除してあげましたよ 」と得意になって患者さんにみせていた時代もありました。 ( 整形外科医の自己満足の世界ですね )

 滑膜切除は、結構、出血による術後のはれがひどく、そのために関節の動きが悪くなってしまうことも多い手術です。

 わたしにいわせれば侵襲が大きいわりに、効果のない手術です。手術の結果に満足している患者さんはあまりみたことがありませんし、薬物治療によるリウマチのコントロールができていなければもとのもくあみになってしまいます。

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Q もうリウマチの症状が落ち着いて何年も通っているのに、薬はいつも4週間ぶんしか出してもらえない。ずっと落ち着いてあまり変化はないのに血液検査も毎月あるのですが。

A 自由が丘整形外科では、完治という第1目標についで、寛解といって、通院は必要なものの、リウマチの患者さんがまったく健康な人とほとんどかわりのない生活が送れることを、第2の目標にしています。

 ここでは、安全で、負担にならない通院頻度としてリウマチの安定期の場合、1.5ヶ月から3ヶ月に1回の通院頻度、採血は2から4ヶ月に1回が標準です。途中で、風邪症状などの訴えがあった場合には、適宜追加します。 患者さんがくすりの性質などをよく理解しているので、まったく事故などなくきています。

 他院にくらべて倍以上のMTX量を処方しながらもこういうことが可能なのです。

 血液検査を毎月行うことは、クリニックのけっこう大きな収益になります。(1回あたり数千円かかりますから。これが、1日患者数がひどく少ない診療所でもなかなかつぶれたりしない理由になっています。)

 自由が丘整形外科では、患者さんの苦痛を最小限にすることを最優先にしています。 

 なんといっても血液検査は痛いですから! 

 私自身、痛いことが大嫌いなので、人にだけ痛い思いをさせるのは胸が痛みます。

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Q リウマチの治療ですが、子供をつくるのは可能でしょうか。

A 米国食品医薬品局の基準

  非ステロイド系消炎鎮痛剤(ロキソニン・ボルタレン・モービックなど)・・・C (危険性を否定できない)

  MTX(リウマトレックス・メトトレキサート)・・・X (禁忌)

  プレドニン など副腎皮質ステロイド剤・・・C (危険性を否定できない)

  注射生物製剤(レミケード・エンブレル)・・・B (ほぼ安全)

 NSAIDS(非ステロイド性抗炎症薬)
 催奇形性の心配はほぼありませんが、特に妊娠後期(6ヶ月以後)に大量に服用すると分娩開始の遅れ、動脈管の早期閉鎖、胎児黄疸、脳障害などの恐れがある。
妊娠中の解熱・鎮痛薬の服用は、出来るだけ控えるようにします。妊娠初期に数回頓服する程度でしたら、それほど心配いりません。授乳中は常用量でしたら問題ありません。

 MTX
 明らかな催奇形性がありますが、中止後3ヶ月間避妊期間をおけば、妊娠に影響ありません。授乳中も使用できません。

 プレドニン
 今までは妊娠時のリウマチコントロール基本薬剤と考えられていました。
基本的に問題ないとされていますが、動物実験で、 催奇形性の可能性が報告されています。また、血圧上昇、むくみ、高脂血症、骨粗鬆症などの副作用があります。これらステロイドの副作用は、妊娠中毒症など妊娠時特有の合併症と合致しており、その危険性を助長する可能性があるのではないかと当然予測されます。

 エンブレル・レミケード
 これまで、世界中の使用実績で流産・異常出産(奇形)が増えたとの報告はありません。100%の保障はありませんが、ほぼ安全な薬剤と考えています。

 私の結論

・プレドニンよりエンブレル・レミケードが妊娠中のリウマチ薬剤の基本と考えています。

・MTXを中止後3ヶ月以上おいて避妊解除、子作り開始。

・以後可能ならエンブレル・レミケード単独で維持する。

・妊娠中はリウマチの病勢が軽くなることが多いので、病状に応じてレミケード・エンブレルの投与量。最低必要量に調節。または投与期間をあける。

・逆に最大投与可能量のレミケード・エンブレルでコントロールできない場合、補助的にプレドニン追加投与で維持。

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Q MTX:リウマトレックスとメトトレキサートの違いは何ですか?

A 

 リウマトレックスはカプセルなので、錠剤のメトトレキサートに比べて人によっては、胃腸で吸収される割合が悪くなり、その分、効果が悪くなるケースが時に見られます。

 そのため、本院では、ほとんどの患者さんで錠剤のメトトレキサートに統一しています。

 また、一方で、メトトレキサートだと胃腸障害がでやすいので、リウマトレックスを希望される患者さんもたまにいらっしゃいます。

● MTXの比較 

 薬代は、ジェネリックのメトトレキサートのほうがやや安価になっています。

 昔からある抗がん剤の錠剤:メトトレキセート(一錠 2.5mgになるこ以外は同じもの。まぎわらしいですね。)ですと、薬価がぐっと安くなるのです。

  

MTXの種類
製薬会社
形状
腸管の吸収
含有量
メトトレキセート
武田 ワイス
錠剤
吸収が速い
2.5mg
リウマトレックス
武田 ワイス
カプセル
吸収がやや遅い
2mg
メトトレキサート
田辺・参天
錠剤
吸収がはやい
2mg

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Q 10年前からリウマチで全国的に有名な整形外科の先生にみてもらってリマチル→アザルフイジンとプレドニンの治療をうけている。両膝の人工関節手術、両股関節の人工関節手術をうけて成功し、歩けるようになったので先生には本当に感謝している。最近では手の指を伸ばす腱が切れてしまったので、つないでもらう手術もうけた。しかし、薬でリウマチがなおるといううわさをきくと信じられない反面、もしかして私もまだという気持ちになる。思い切って先生に、新しい薬(MTX、エンブレルなど)は私にどうですかときいてみたところ、あなたのような末期のリウマチの患者さんに使っても効果はないし、むしろ副作用の危険が大きく死ぬかもしれないよといわれてしまった。さらにつっこんで聞こうとすると、こんなに手術して治してあげたのに感謝していないのかという口調で叱られてしまいそれ以上聞くことはできなかった。≫≫≫リウマチ治療の疑問 こちらで解消!

Q 夫の海外駐在で米国に住んでいるときにリウマチを発症し、MTX(=メトトレキサート)を週に6錠(15mg)内服しておさまっていた。帰国してリウマチの専門医にかかったところ、日本では法律で週に4錠(8mg)しか処方できないといわれ減らされてしまいリウマチが悪化してしまった。≫≫≫リウマチ治療の疑問 こちらで解消!

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03-5726-4711
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